消火器・薬剤の規格
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問1

消火器は保持装置および背負いひもまたは車輪を除く部分の質量により区分されるが、正しいのはどれ?

1 質量28kg未満のものは手提げ式、据置き式、背負い式である
2 質量28kgを超え35kg未満のものは据置き式、背負い式、車載式である
3 質量28kg以上、35kg以下のものは据置き式、背負い式である
4 35kgを超えるものは車載式である

1の正解はここ
4
28と35を覚えればOK
28以下は手提げ、据置、背負い(車載以外)、35以上は車載、その間は据置きと背負いです。単純に重いものは持てないとイメージすればOK

問2

消火器の加圧方式の説明で誤りはどれ

1 本体容器内の圧縮空気または、窒素ガスなどの圧力により消火剤を放射するものは蓄圧式である
2 本体容器に充填された消火薬剤自身の蒸気圧で消火剤を放射するものは蓄圧式である
3 加圧用ガス容器の作動による圧力により消火薬剤を放射するものは加圧式である
4 本体容器内のアルカリ性の薬剤と酸性の薬剤を混合、化学反応させて発生する二酸化炭素の圧力により消火薬剤を放射するものは蓄圧式である

2の正解はここ
4
化学反応による圧力で放射するのは「加圧式」です。加圧式は、加圧ガス容器の作動によるものと化学反応によるものです。
蓄圧式とは、消火器内の圧縮空気や窒素ガスの圧力によるものと、充填された消火剤の圧力によるものです。
イメージとしては、加圧式は使用時に圧力がかかるもので、蓄圧式は常に圧力がかかっています。
そのため、ガス加圧式は途中で止められないですが、蓄圧式は途中で止めることができます。(放射の話)

問3

消火器の能力単位で誤りはどれ

1 消火器は能力単位の数値が1以上でなければならない
2 大型消火器の能力単位は、A火災に適応するものにあっては10以上でなければならない
3 大型消火器の能力単位は、B火災に適応するものにあっては20以上でなければならない
4 大型消火器の能力単位は、A-10以上でかつB-20以上でなければならない

3の正解はここ
4
消火器は能力1以上です。
大型はA-10 B-20ですが、どっちかでOKです。「かつ」ではありません。

問4

火災分類について誤りはどれ

1 A火災とはB火災以外の火災で、木材、紙、繊維などの火災をいう
2 B火災とは油火災のことである
3 C火災とは変圧器、配電盤その他これらに属する電気設備などのある場所で感電の危険を伴う火災をいう
4 D火災とはA火災、B火災、C火災が混在している火災のことである

4の正解はここ
4
D火災なんてものはありません。
Aはいわゆる普通火災、B火災は油火災のこと、C火災は電気火災のことです

問5

「大型消火器」に該当するものはどれ?

1 能力単位A-5、B-20、Cで消火薬剤質量10kgの粉末消火器
2 能力単位A-10、B-5、Cで消火薬剤量50ℓの強化液消火器
3 能力単位A-10、B-20、で消火薬剤量30ℓの機械泡消火器
4 能力単位B-20、Cで消火薬剤質量40kgの二酸化炭素消火器

5の正解はここ
3
大型消火器の能力単位は、A-10 かB-20がまず必要です。そのうえで、消火薬剤量を覚えます
数年前から動画で言っておりますが、「き ふん は に きょう すいか 2 2 3 5 6 8」です
水系である泡や水はℓ、それ以外はkgです。

問6

第4種消火設備の説明で誤りはどれ

1 第4種消火設備はすべて車載式である
2 第4種消火設備には屋内消火栓設備も含まれる
3 能力単位A-10 B-3 Cの強化液消火器は第4種消火設備である
4 能力単位A-10 B-20、Cの粉末消火器は第4種消火設備である

6の正解はここ
2
第4種消火設備は「大型消火器」ですので屋内消火栓は含まれません。
第1種:屋内屋外消火栓設備
第2種:スプリンクラー
第3種:他消火設備(水噴霧やハロゲン、二酸化炭素、粉末などなど)
第5種:小型消火器

問7

大型消火器に充填する消火薬剤の最小量で誤りはどれ

1 水消火器-80ℓ
2 化学泡-80ℓ
3 強化液-60ℓ
4 二酸化炭素-60kg

7の正解はここ
4
「き ふん は に きょう すいか 2 2 3 5 6 8」を呪文のように唱えれば必ず得点できます。
二酸化炭素(に)は50kg(5)なので誤りです。

問8

消火器の外面の塗装について誤りはどれ

1 消火器はその外面の25%以上を赤色としなければならない
2 二酸化炭素消火器は1/2以上を緑色としなければならない
3 ハロン1301消火器は1/2以上をねずみ色としなければならない
4 ステンレス製またはアルミニウム製の容器の場合、耐食性があるので特例として塗装をしなくてもよい

8の正解はここ
4
消火器は、外面の25%以上は赤色にしなければなりません。
ハロン1301だけでなく、1211も1/2以上ねずみ色です。現在の製造はされていません。

問9

消火器の動作数について誤りはどれ?(保持装置、安全栓、ホースを外す動作、背負う動作は除く)

1 手提げ式消火器は1動作
2 化学泡消火器は2動作以内
3 背負い式消火器は2動作以内
4 車載式消火器は3動作以内

9の正解はここ
1
手提げ式消火器は1動作で間違っていませんが、「手提げ式化学泡消火器」があるので注意です。
化学泡ですので、手提げでも2動作以内が正解です。

問10

適応火災の表示について誤りはどれ?

1 A火災適応のものは、黄色の円形表示内に「普通火災用」と黒文字で記入する
2 A火災適応のものは、白色の円形表示内に炎は赤色、可燃物は黒とした絵表示とする
3 B火災適応のものは、黄色の円形表示内に炎は赤色、可燃物は黒色とした絵表示とする
4 電気火災適応のものは、青色の円形表示内に黄色の電気の閃光の絵表示とする

10の正解はここ
1
答えは上の画像です。すべて絵表示ですので1が誤りとなります。
ちなみに、絵表示の大きさですが、充填薬剤量が2ℓまたは3kg以下は半径1cm以上、2ℓまたは3kgを超える場合は半径1.5cm以上となります。

問11

消火器の温度範囲として規定されているもので誤りはどれ?

1 粉末 0~40℃
2 強化液 0℃~40℃
3 二酸化炭素 -5℃~40℃
4 化学泡 5℃~40℃

11の正解はここ
3
二酸化炭素は冷たいですが、使用温度は他と同じで0℃から40℃です。
化学泡のみ、5℃~40℃となっています
ただ、実際的には-20℃や-30℃でも使用できることになってはいます。法的にはこうだと覚えておいてください。

問12

消火器の放射性能について正しいのはどれ?

1 放射時間は、温度20℃において10秒以上であること
2 機械泡消火器は充填された消火薬剤の容量の85%以上を放射できること
3 充填された消火薬剤の質量の90%以上を放射できること
4 二酸化炭素消火器の放射距離は3m以上、その他の消火器は5m以上であること

12の正解はここ
1
温度20℃で10秒以上の放射時間が必要
充填薬剤の容量質量の90%以上放射
ただし、化学泡は85%以上の放射が必要となります。

問13

消火器のキャップ、プラグ、口金(くちがね)で誤りはどれ

1 キャップまたはプラグは、耐圧試験を行った場合において漏れを生ぜず、かつ著しい変形を生じないこと

2 キャップまたはプラグのかん合部分は、パッキンをはめ込んだ場合において、かん合が確実で規定の圧力に十分耐えるように口金にかみ合うこと

3 キャップまたはプラグおよび口金には、その間に容易に外れないようにパッキンをはめ込むこと

4 キャップ、またはプラグをはずす途中において、本体容器内の圧力を完全に維持できるよう有効な減圧孔または減圧溝を設けること

13の正解はここ
4
キャップ、またはプラグをはずす途中において、本体容器内の圧力を完全に「排圧」できるよう有効な減圧孔または減圧溝を設けること

問14

自動車用消火器で誤りはどれ?

1 機械泡消火器
2 化学泡消火器
3 霧状強化液消火器
4 二酸化炭素消火器

14の正解はここ
2
化学泡は設置できません。
自動車用として設置できるのは
霧状強化液
ハロゲン化物
二酸化炭素
粉末
機械泡
です。

問15

ノズルに設ける装置について誤りはどれ?

1 手さげ式消火器には、開閉式、切替式の装置を設けることができない
2 据置式消火器には、切替式の装置を設けることができる
3 背負い式消火器には、切替式の装置を設けることができない
4 車載式消火器には、開閉式および切替式の装置を設けることができる

15の正解はここ
2
車載式には開閉式、切替式の両方をつけられます。また、据置と背負い式は開閉式装置をつけられます。
原則はノズルは変えられないので、てさげはすべて×。
開閉式ノズルはレバーを握ったり離すことで、放射したり止めたりできるものです。
切替式は、シャワーのようにかちかちっと右左に回すことで、霧状、棒状に切り替えるものです

問16

ホースの規定で誤りはどれ?

1 消火器には原則ホースを取り付けなければならない
2 粉末消火器で消火薬剤質量が1kg以下のものはホースを取り付けなくてもよい
3 ハロゲン化物消火器で消火薬剤質量が4kg未満のものはホースを取り付けなくてもよい
4 ホースの長さは30cm以上でなければならない

16の正解はここ
4
ホースの長さに規定はありません。とはいえ、消火剤を有効に放射できる長さは必要です。
原則としては消火器にはホースをつける必要がありますが、消火薬剤質量が
粉末1kg以下
ハロン4kg未満
住宅用消火器
にはつけなくてもよいとなっています。

問17

ろ過網を設けなければならない消火器は【A】である。

ろか網の目の最大径はノズルの最小系の【B】である。
ろ過網の目の合計面積はノズルの【C】の最小断面積の【D】以上。
設置場所は、ノズルまたはホースに通じる薬剤導出管の本体容器内における【C】。

17の正解はここ
A 化学泡消火器
B 3/4以下
C 開口部
D 30

問18

手提げ式消火器の安全栓について誤りはどれ

1 消火器には原則、不時の作動を防止するため安全栓を設けなければならない
2 1動作で容易に引き抜くことができ、その引き抜きに支障のない封が施されている
3 内径が2cm以上のリング部、軸部および軸受け部より構成されている
4 リング部の塗色は緑色とする

18の正解はここ
4
写真の通り、リング部は黄色となっています。
鑑別実技で出るかもしれないので、安全栓についてはよく覚えておくといいかもしれません。

問19

安全栓について誤りはどれ?

1 材質はステンレス鋼またはこれと同等以上の耐食性および対候性を有するものであること
2 上方向(消火器を水平に置いたとき、垂直軸から40度以内の範囲)に引き抜くように装着されていること
3 安全栓に衝撃を加えた場合およびレバーを強く握った場合においても引き抜きに支障を生じないこと
4 引き抜き以外の動作によって容易に抜けないこと

19の正解はここ
2
上方向とは、垂直軸から30度以内の範囲です。
ほかについてはこの通りです。

問20

使用済み表示装置を設けなければならない消火器はどれ?

1 化学泡消火器
2 二酸化炭素消火器
3 開閉バルブのない粉末消火器
4 蓄圧式粉末消火器

20の正解はここ
2
二酸化炭素消火器は、蓄圧式ですが指示圧力計がないので、使用したかどうかがわからいです。そのため使用済み表示が必要です。
同じ理由で、蓄圧式は指示圧力計があるため、そこを見れば使用したかどうかわかるため必要なし。
化学泡消火器や解放バルブ消火器は、一度使えば全量放射するため使用したかどうかわかります。
「開閉バルブ」があるガス加圧粉末などは、少し使ってすぐ止めたりするとわかりづらいので、使用済み表示装置が必要です。

問21

消火器に使用されている圧力調整器について正しいものはどれ

1 消火器の内部および機能の確認時には、分解清掃、圧力調整を行わなければならない
2 圧力調整器の圧力計は、調整圧力範囲を示す部分を緑色で明示する
3 車載式二酸化炭素消火器には圧力調整器を取り付けなければならない
4 窒素ガスによる蓄圧式大型強化液消火器には、圧力調整器を取り付けなければならない

21の正解はここ
2
画像だと見づらいですが、少し緑色になっていますように、2が正しいです。
圧力調整器は、みだりに分解し、または調整することができないこととなります。
また、窒素ガス加圧式大型消火器のガス容器につけられています。

問22

消火器の安全弁について誤りはどれ?

1 本体容器内の圧力を有効に減圧することができること
2 封板式のものは、吹き出し口に封を施すこと
3 「安全弁」と表示すること
4 点検時(内部および機能の確認)には、必ず分解・噴出し圧力の調整を行うこと

22の正解はここ
4
安全弁は。みだりに分解・調整できない構造と定められています。
安全弁を装着するものは、二酸化炭素と化学泡です。また、封板式、溶栓式、封板溶栓式があり、封板式を採用しているようです。

問23

蓄圧式消火器の指示圧力計について正しいのはどれ?

1 ハロゲン化物消火器にはすべて必要である
2 二酸化炭素消火器とハロゲン化物には必要ない
3 蓄圧式消火器にはすべて必要である
4 二酸化炭素消火器には必要ない

23の正解はここ
4
必ず覚えなければならない部分です。
蓄圧式消火器は必ず必要ですが、二酸化炭素消火器とハロン1301にはつけなくてもよいとなっています。

問24

蓄圧式消火器の指示圧力計について誤りはどれ

1 指示圧力の許容誤差は、使用圧力の範囲の圧力の値+-10%以内。
2 圧力値及び消の記号を表示すること
3 使用圧力の範囲を示す部分を緑色で明示すること
4 ブルドン管による圧力検出部のものはSUSと表示すること

24の正解はここ
4
写真の右側、SUSは「ステンレス」を表しています。他はBs(黄銅)など。
写真の上の通り、使用圧力範囲は緑色です。
写真の左側、消に〇のマークがあります。また、圧力値MPaが書いてあります。

問25

消火薬剤の規格について誤りはどれ

1 消火薬剤は不凍材を混和・添加することができる
2 消火薬剤は検定対象品であるため、純度の高い単一品種でなければならない。
3 消火薬剤は著しい毒性または腐食性を有しないものであって、かつ著しい毒性または腐食性ガスを発生しないものであること
4 水溶液の消火剤および液状の消火薬剤は,結晶の析出、溶液の分離、浮遊物または沈殿物の発生その他の異常を生じないものでなければならない

25の正解はここ
2
消火薬剤は単一品種でなければならない事はないです。
消火剤としての性能を高めるためや改良のため、不凍材などを添加できます。

問26

泡消火器の放射量について誤りはどれ(発泡倍率)

1 手さげ式化学泡消火器は20℃で薬剤容量の5倍以上
2 機械泡消火器は20℃で薬剤容量の5倍以上
3 車載式化学泡消火器は20℃で薬剤容量の5.5倍以上
4 背負い式化学泡消火器は20℃で薬剤容量の7倍以上

26の正解はここ
1
化学泡消火器ですが、手提げ・背負い式は20℃で7倍以上です。
車載式は20℃で5.5倍、機械泡は20℃で5倍以上です。

問27

粉末消火薬剤の規定で誤りはどれ?

1 防湿加工を施したナトリウムもしくはカリウムの重炭酸塩類、その他の塩類またはリン酸塩類、硫黄塩類その他防炎性を有する塩類でなければならない
2 リン酸塩類などABC薬剤には淡青色(たんせいしょく)系の着色を施すこと
3 180μm以下の微細な粉末で、水面に均一に散布した場合において、1時間以内に沈降しないこと
4 粉末状の消火薬剤は塊状化、変質その他異常を生じないものでなければならない

27の正解はここ
2
ABC薬剤リン酸塩類などは淡紅色(たんこうしょく)の着色が施されます。

問28

二酸化炭素消火器の充填比で正しいものはどれ?

1 消火器の内容積は、充填液化炭酸の質量1kgにつき1000cm^3以上
2 消火器の内容積は、充填液化炭酸の質量1kgにつき1200cm^3以上
3 消火器の内容積は、充填液化炭酸の質量1kgにつき1500cm^3以上
4 消火器の内容積は、充填液化炭酸の質量1kgにつき1600cm^3以上

28の正解はここ
3
消火器の内容積は、充填液化炭酸の質量1kgにつき1500cm^3以上