高圧ガス製造保安責任者/丙種化学液化石油ガス/学識/物質の物性

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問1

次の記述のうち、熱量、比熱、膨張などについて正しいものはどれか

イ 熱量を表す単位は、国際単位系SIではJジュールが用いられる

ロ 大気圧下、25℃におけるプロパン気体と鉄の比熱を比較すると鉄の方が小さい

ハ 大気圧下25℃において理想気体では同一気体の場合、低圧比熱は、定容比熱より小さい

二 同一物質の場合、体膨張率は一般に固体>液体>気体の順に小さくなる

1 イ・ロ 2 ハ・二 3イ・ロ・ハ 4 ロ・ハ・二 5 イロハ二

1の正解はここ
1。
イ〇 熱量はJジュールでが用いられます

ロ〇 大気圧下25℃における気体プロパンと鉄の比熱は鉄の方が小さい。
   プロパンの比熱1.67kj/kg・K。鉄の比熱は0.447kJ/kg・K。

ハ× 大気圧下25℃において理想気体では同一気体の場合、低圧比熱Cpは定容比熱CvとCp=Cv+Rなので、低圧比熱は常に定容比熱よりR(気体定数)だけ大きい。

二× 同一物質の場合、体膨張率は気体>液体>固体の順に小さくなります。

問2

次の記述のうちガス密度、ガス比重について正しいのはどれか

イ ガス密度は温度が一定の時圧力が大きくなるほど大きくなる

ロ ブタンの標準状態(0℃ 0.1013MPa)におけるガス密度はおよそ2.0kg/㎥である

ハ ガス比重とは、体積を占めるガスの質量と、これと同体積の標準状態における空気の質量との比の事

二 ブタンの標準状態におけるガス比重はおよそ2.0である

1 イ・ロ 2 ロ・ハ 3 ハ・二 4 イ・ロ・ハ 5 イ・ハ・ニ

2の正解はここ
5。
イ〇 ガス密度は温度が一定の時、圧力が大きくなるほど単位体積当たりの質量は大きくなる。質量は変わらず体積がちいさくなるから。

ロ× ブタンはC4H10なので分子量は58、モル質量58kg/kmol。1kmolは22.4㎥なので、密度は58kg/22.4㎥≒2.6kg/㎥です

ハ〇 ガス比重は、ガスの質量と、これと同体積の標準状態の空気の質量との比です

二〇 ブタンの標準状態でのガス比重は、ブタンの分子量と空気の分子量の比の比になります。空気の分子量は約29なので、58/29=2.0です。

問3

次の記述のうち、液密度、液比重について正しいのはどれか

イ 密閉容器内に気液平衡状態で存在するLPガスの液密度は、温度が上昇すると小さくなる

ロ 20℃の飽和蒸気圧下におけるプロパンの液密度はおよそ0.5kg/Lである。

ハ 液比重とは液体の密度と、これと同じ単位で表された20℃の水の密度の比をいう

二 20℃の飽和蒸気圧下におけるn-ブタンの液比重はおよそ0.6である

1 イ・ロ 2ハ・二 3イ・ロ・ハ 4イ・ロ・ニ 5 ロ・ハ・二

3の正解はここ
4。
イ〇 密閉容器内に気液平衡状態で存在するLPガスの液密度は、温度が上がると液体が膨張するため小さくなります。

ロ〇 20℃の飽和蒸気圧下におけるプロパンの液密度はおよそ0.5kg/Lです。

ハ× 液比重とは、液体の密度と、同じ単位で表された4℃の水の密度の比です。

二〇 20℃の飽和蒸気圧下におけるn-ブタンの液比重は約0.6.

問4

次の記述のうち、沸点、臨界温度について正しいのはどれか

イ 標準大気圧における飽和炭化水素の沸点は、一般にその炭素原子数が多くなるほど低くなる

ロ 臨界温度、臨界圧力、臨界密度などは、臨界定数と呼ばれ、物質によって固有の値を示す

ハ 実在ガスは、その臨界温度より高い温度であっても圧力を加えれば容易に液化させることができる

二 メタンの臨界温度とプロパンの臨界温度を比較するとプロパンの方が高い

1 イ・ロ 2 イ・二 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5 ハ・二

4の正解はここ
4。
イ× 標準大気圧における飽和炭化水素の沸点は、一般にその炭素原子数が多くなるほど分子量が大きくなり質量が大きくなるため高くなります。

ロ〇 臨界温度、臨界圧力、臨界密度などは臨界定数と呼ばれ、物質によって固有の値を示しています。臨界温度とはこれよりも高い温度でいくら圧力を加えても液化しない温度です。

ハ× 実在ガスは、その臨界温度より高い温度では圧力を加えても液化させることができない

二〇 メタンの臨界温度は-82.6℃。プロパンの臨界温度は96.7℃なので、プロパンの方が高い

問5

次の記述のうちガス密度およびガス比重について正しいのはどれか

イ ガス密度は、圧力が一定の場合、温度が上がると小さくなる

ロ 標準状態においてプロパンのガス密度はブタンより小さい

ハ ガスの比重とは、ある体積を占めるガスの質量と、これと同体積の15℃、標準大気圧における空気の質量との比である

二 標準状態におけるプロパンガスの比重はおよそ1.5である

1 イ・ロ 2 ハ・二 3 イ・ロ・ニ 4 イ・ハ・二 5 イ・ロ・ハ・二

5の正解はここ
3。
イ〇 ガス密度は、圧力が一定の場合温度が上がると体積が大きくなるので、小さくなります

ロ〇 標準状態において、ガス密度は分子量に比例するので、プロパン44とブタン58によりプロパンの方が小さい。

ハ× 標準状態(0℃ 0.1013MPa)です。15℃ではありません

二〇 標準状態のプロパンのガス比重は分子量から算出できます。プロパンの分子量44/空気の分子量29≒1.5となります

問6

次の記述のうち液密度及び液比重について正しいものはどれか

イ 圧力による液密度の変化は、ガス密度の変化に比べて小さい

ロ 液状のプロパンの温度が上昇すると液密度は大きくなる

ハ 同一温度におけるプロパンとブタンの液密度を比較するとプロパンの方が大きい

二 液比重とは、液体の密度と同じ単位で表した4℃の水の密度との比で、無単位の数値である

1 イ・ロ 2 イ・二 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5ハ・二

6の正解はここ
2。
イ〇 圧力による液密度の変化は、ガス密度の変化より小さいです。

ロ× 液状のプロパン温度が上昇すると液体が膨張するので液密度は小さくなる

ハ× 同一温度におけるプロパンとブタンの液密度を比較するとプロパンの方が小さい。

二〇 液比重とは液体の密度と同じ単位で表した4℃の水の密度との比で、無単位の数値です

問7

次の記述のうち密度などについて正しいのはどれか

イ 圧力によるガス密度の変化は液密度の変化に比べて大きい

ロ 密度の単位は、気体・液体・固体に共通である

ハ 物質の単位質量あたりの体積を比体積と言い、密度に比例する

二 ガスの比重は、ある体積を占めるガスの質量とこれと同体積の標準状態における酸素の質量との比である

1 イ・ロ 2 イ・ハ 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5 ハ・二

7の正解はここ
1。
イ〇 圧力によるガス密度の変化は、液密度の変化に比べ大きい。圧縮による体積変化が大きいのは液体より気体だからです。

ロ〇 密度の単位はkg/㎥。固体液体気体共通です

ハ× 物質の単位質量当たりの体積を比体積㎥/kgというが、密度に反比例します。密度はkg/㎥で比体積㎥/kgの逆数になります。

二× ガスの比重は、ある体積を占めるガスの質量と、これと同体積の標準状態における空気の質量との比になります

問8

次の記述のうち臨界温度などについて正しいのはどれか

イ 臨界温度、臨界圧力などは臨界定数と呼ばれ物質によって固有の値を示す

ロ プロパンの大気圧下の沸点と臨界温度を比較すると臨界温度の方が高い

ハ 実在ガスは臨界温度よりも高い温度で圧力を加えれば容易に液化させることができる

二 プロパンの臨界温度とn-ブタンのそれを比較するとプロパンの方が低い

1 イ・ロ 2 イ・ハ 3 ハ・二 4 イ・ロ・ニ 5 ロ・ハ・二

8の正解はここ
4。
イ〇 臨界温度、臨界圧力などは臨界定数と呼ばれ、物質によって固有の値を示します。

ロ〇 プロパンの大気圧下の沸点は-42.1℃。臨界温度は96.7℃。

ハ× 実在ガスは臨界温度より高い温度で圧力を加えても液化せることはできない

二〇 プロパンの臨界温度は96.7℃、n-ブタンの臨界温度は152.0℃です。

問9

次の記述のうち密度、比重について正しいものはどれか。全て理想気体とする

イ 液体のLPガスの密度は温度が上昇すると大きくなる

ロ LPガスの圧力変化による密度の変化は、液体のほうが気体に比べ小さい

ハ 空気の主な組成は窒素、酸素、アルゴンでそのうち窒素のガスの比重は1より大きい

二 液体の密度とこれと同じ単位で表された4℃の水との比を液比重という

1 イ・ロ 2 イ・二 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5 ハ・二

9の正解はここ
4。
イ× 温度が上昇すると液体は膨張する為、密度は小さくなります。

ロ〇 圧力変化による密度の変化は、液体の方が気体より小さいです

ハ× ガスの比重は空気の密度1.293kg/㎥との比。kmolの体積22.4㎥。窒素の質量は28なので、(N2)28/22.4=1.25kg/㎥です。これを空気の密度1.29で割ると0.97なので比重は1より小さい。

二〇 液体の密度とこれと同じ単位で表された4℃の水の密度との比を液比重という

問10

次の記述のうち臨界温度などについて正しいものはどれか

イ 実在ガスは臨界温度以下で圧力を加えれば液化させることができる

ロ n-ブタンの臨界温度はプロパンの臨界温度より高い

ハ 臨界状態における臨界温度・臨界圧力・臨界密度などは臨界定数とよばれ物質よって固有な値を示す

二 酸素や水素は常温で圧力を加えれば液化させることができる

1 イ・ハ 2 イ・二 3 ロ・二 4イ・ロ・ハ 5ロ・ハ・二

10の正解はここ
4。
イ〇 実在ガスは臨界温度以下の圧力を加えれば液化できます

ロ〇 n-ブタンの臨界温度は152.0℃、プロパンの臨界温度は96.7℃なのでn-ブタンの臨界温度が高い

ハ〇 臨界状態での臨界温度、臨界圧力、臨界密度は臨界定数とよばれ、物質によって固有な値を示します

二× 酸素の臨界温度は-118.6℃、水素の臨界温度は-240.0℃なので、臨界温度以下の状態で圧力を加えないと液化できません。常温では液化できません。

問11

次の記述のうち密度などについて正しいのはどれか

イ 密度は物質の単位質量当たりの体積をいう

ロ 圧力によるガス密度の変化は液密度に比べて大きい

ハ ガスの比体積は分子量の大きな物質ほど大きい

二 ガスの比重は、ある体積を占めるガスの質量とこれと同体積の標準状態における空気の質量との比をいう

1 イ・ロ 2 イ・ハ 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5 ハ・二

11の正解はここ
4。
イ× 密度はkg/㎥なので、単位体積当たりの質量です。

ロ〇 圧力によるガス密度の変化は液密度の変化に比べて大きいです

ハ× ガスの比体積は㎥/kgで単位質量当たりの体積です。1kmol=22.4㎥なので分子量の大きなものほど小さくなります。

二〇 ガスの比重は、体積を占めるガスの質量と標準状態での空気の質量との比です。

問12

次の記述のうちLPガスと水などとの関係について正しいものはどれか

イ LPガスへのメタノール添加は、LPガスに混入した水分による調整器内での凍結を防ぐ効果がある

ロ プロパンは水和物ハイドレートを生成しない

ハ 液状のプロパンに水はわずかに溶解する

二 メタノールは液状のLPガスにはよく溶解するが、水には溶解しない

1 イ・ロ 2 イ・ハ 3 ハ・二 4 イ・ロ・ニ 5 ロ・ハ・二

12の正解はここ
2。
イ〇 メタノールは凍結しにくいのでLPガスへのメタノール添加は、LPガスに混入した水分による調整器内での凍結を防ぎます。(メタノールの融点-97.6℃)

ロ× プロパンは水和物ハイドレート(水が付加した結晶)を5.7℃・0.46MPa以上で安定に生成する

ハ〇 液状のプロパンに水は5℃で40wtppm程度溶解する(重量パーツパーミリオン。1000gに0.001g混じる事)

二× メタノールは液状のLPガスにはよく溶解するが水には∞に溶解する

問13

次の記述のうち臨界温度などについて正しいのはどれか

イ 臨界温度は物質固有の値である

ロ 臨界圧力より高い圧力であれば温度に関係なくガスを液化できる

ハ プロパンの臨界温度はその大気圧下の沸点より高い

二 プロパンとブタンの臨界温度を比較するとブタンの方が低い

1 イ・ロ 2 イ・ハ 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5ハ・二

13の正解はここ
2。
イ〇 臨界温度は物質固有の値です。臨界温度:液相と気相の共存がなくなる臨界点の温度

ロ× 臨界圧力より高い圧力でも、一定温度以下でなければガスを液化できません。

ハ〇 プロパンの臨界温度は96.7℃、大気圧下の沸点-42.1℃。なので臨界温度が高い

二× プロパンの臨界温度は96.7℃、ブタンの臨界温度は152.0℃なのでブタンの方が高い

問14

次の記述のうち正しものはどれか

イ プロパンのガス比重は、ブタンのガス比重より大きい

ロ ガスの比重はガスの密度と4℃の水の密度との比である

ハ LPガスが漏洩すると低い場所に滞留しやすい

二 プロパンは常温常圧で気体である

1 イ・ロ 2 イ・ハ 3 ロ・ハ 4 ロ・二 5 ハ・二

14の正解はここ
5。
イ× 気体の分子量を比較し、分子量が大きいほどガス比重も大きくなります。ブタンは58、プロパンは44なのでブタンのガス比重の方が大きいです

ロ× ガスの比重は空気に対する比重になります。

ハ〇 LPガスは空気よりも重いので低い場所に滞留します

二〇 プロパンの沸点は-42.1℃なので常温常圧で気体となります

問15

次の記述のうち正しいものはどれか

イ 飽和蒸気圧下でプロパンの液密度は、液温が10℃から30℃になると小さくなる

ロ 一般に液体は圧縮されにくいので圧力が変化しても密度の変化は気体に比べ小さい

ハ 空気中の酸素の含有量VOL%は窒素のそれのおよそ4倍である

二 液密度の単位はkg/㎥などが用いられる

1 イ・ハ 2 ロ・二 3 ハ・二 4 イ・ロ・ハ 5 イ・ロ・ニ

15の正解はここ
5。
イ〇 飽和蒸気圧下で、温度が上がると膨張する為、液密度は小さくなる

ロ〇 液体は分子が詰まっていて圧縮されにくいです。圧力が変化しても密度の変化は気体に比べ小さくなります

ハ× 空気中の酸素の含有量VOL%は21%、窒素の含有量は79%なので、窒素のほうが酸素の四倍。

二〇 液密度の単位はkg/㎥などが用いられます

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